資金繰りの悪化・運転資金

ここでは、資金繰り悪化時に運転資金を調達するための事業者ローン融資について解説しています。

運転資金の調達は事業者ローンがオススメ

会社や事業経営は、利益を上げ続けることが使命です。ところが、よい時ばかりではなく売上が低迷して思うように利益が確保できないこともあるでしょう。

また、売上は伸びていても利益率が低かったり、売掛けばかりだと現金が不足して運転資金が無くなってしまい、資金繰りが悪くなることもあります

資金繰りのための融資は取引銀行に相談しないほうが吉

運転資金の調達は事業者ローンがオススメこのような状況から抜け出すためには、運転資金を調達するために取引のある銀行からの融資を検討するのが普通です。

ただ、大きな事業に参加するなど前向きな運転資金なら話は別ですが、経営状況が厳しい中での運転資金の融資に関しては、審査が厳しい銀行は消極的で借り入れができないといったこともあります。

さらに、銀行の事業融資では決算書はもちろん、事業計画書などいろいろな書類を用意しなければならないので、手続きが大変なことも難点。

政府系金融機関での公的融資を検討するのも一つの方法なのですが、審査から融資が実行されるまでの時間が数ヶ月かかることもあるので、急ぎの運転資金の資金調達には不向きと言えます。

運転資金は事業者ローンと相性がいい

運転資金の調達は事業者ローンがオススメこのような時に便利なのが事業者ローン。事業者ローンは原則、無担保・無保証で契約をすることができますし、ある程度まとまった金額でも審査が早くスピーディに融資を受けられるからです。

もちろん事業者ローンにも審査はあります。2期分の決算書の提出が求められ、決算書の内容が思わしくなければ審査に通らない可能性もあります。

とはいえ、銀行とは違い返済できるかということよりも、融資できるかに焦点を当てているため事業計画書の提出は求められず、銀行の融資に比べれば圧倒的に借りやすいといえるでしょう。

運転資金には、売上増加に伴い必要となる長期の運転資金や賞与資金、季節資金、納税資金など短期の運転資金があります。

現在の経営状況をしっかり把握した上で、どのような運転資金のためにどの程度の融資が必要なのかを明確にしておけば、事業者ローンを活用するのは決して悪い選択にはならないはずです。

事業者ローンの融資を受ける際の4つの重要項目

金融機関から融資を受けるためには、審査に通る必要があります。そこで事業者ローンの借り入れ申し込みを行う前に、考えておくべき項目についてまとめました。審査に通るための重要項目なので、必ずチェックしてください。

事業者ローンが必要な理由を明確にする

金融機関から資金繰りなどの借り入れを行う場合、 なぜ融資が必要なのかを、融資担当者から必ず確認されます。その回答をもとに、融資の必要性を金融機関側が判断するためです。一番のポイントは お金の使い道は決まっているか

資金繰りが必要になる要因は、増加運転資金経常運転資金あるいはその他に分かれます。増加運転資金の場合は、 支払金と売上金が急に増え、運転資金が回らなくなったなどの要因が考えられます。経常運転資金の場合は、 売上の入金が手形による支払いのため、入金までの間の運転資金が足りない 売り上げを増やすために、新商品を新たに仕入れたいなどの要因が考えられるでしょう。その他の要因としては、 現金預金の補給などがあげられます。

審査をクリアするには、お金が必要な理由が必要です。スムーズに融資を受けるために、融資担当者が納得できる理由を事前に用意しておきましょう。

借り入れ金額を把握する

金融機関からの融資を検討する前に、実際どの程度の借り入れが必要なのか把握しておくことが大切です。 現状の運転資金がいくらあり、またいくら不足しているのかを割り出しましょう。事業の運営に必要な経常運転資金は、在高(ありだか)方式で算出できます。計算式は以下の通りです。

経常運転資金=売上債権《受取手形+売掛金》+棚卸資産−買入債務《支払手形+買掛金》

現状の運転資金を明らかにすることは経営上はもちろん、金融機関との交渉時にも役に立ちます。

借り入れする期日を決める

「〇〇月〇〇日まで」などはっきり借り入れ期日が決まっていない場合、 運転資金の使い道が明確でないとみなされることがあります。企業側の情報は、借り入れ期日でさえ審査時の判断材料になるので、他の項目と一緒に十分にチェックしましょう。

返済期間を短期間に設定する

新たに融資を受ける予定がある場合やその可能性がある場合には、 返済期間を可能な限り短く設定しましょう。仮に最長期間で返済計画を立てるとすると、返済額がまだだいぶ残っている状態で更なる新たに融資が必要になった場合に 返済能力がないとみなされる可能性もあり、とても不利な状況になるのです。返済計画は、6ヶ月から12ヶ月の間で設定するのが理想的。返済額をある程度減らしておくことで、新規の融資も受け入れられやすくなります。

4タイプに分けられる運転資金

運転資金には、経常利益・増加運転資金・減少運転資金・季節運転資金の4種類あります。ここでは、各運転資金についてまとめました。

経常運転資金

企業が活動する中で必要な運転資金です。急激な成長を目的に多額の運転資金を使った場合を除いて、通常では毎月の費用は企業の利益だけで賄えることが理想です。ただ、創業から間がない事業では赤字になることもあるでしょう。

会社の利益を増やすための一時的な赤字でなければ、あえて銀行に融資を頼まない選択肢もあります。ノンバンクの事業者ローンを利用する場合、4つの項目、主にお金の使い道について答えられるようにしておくことが必要です。

増加運転資金

企業の状態が良く、より成長を加速させる際に必要な資金です。企業の事業を成長させるためには、商品や人員の補充が欠かせません。一時的に支出が利益より多くなる場合もあるでしょう。資金の不足から企業の成長ができないのはもったいないことです。

そのため、利益を増やすのに必要な資金がない場合は、銀行に頼ることになります。増加運転資金の場合は事業に期待ができるため、銀行も前向きに取り組んでくれるケースが多いようです。

減少運転資金

事業の継続のために必要な資金が足りない場合の資金調達法です。増加運転資金とは逆の性質を持つ資金で、事業で利益が少なく、必要経費が払えない時に融資を頼みます。

企業活動を行った場合に赤字が続き、事業を続けるために金融機関から借りることも。もちろん事業を始める時には資本金を準備しますが、赤字の事業を続けるため資本金が減っていき、さらには補てんが必要になります。

この資金は赤字補てん資金と呼ばれ、金融機関が融資を嫌がりやすいタイプの資金です。必要な際は、利益を出す方法を具体的に説明することで、金融機関から融資を受けやすくなります。

季節資金

夏は暑くなる、冬は雪が降るのと同様に、毎年決まった時期にほぼ同じ額が必要になる資金です。ボーナスが分かりやすい例でしょう。この場合、返済計画をきちんと立てて、具体的に説明することが大事です。納得のいく計画であれば、金融機関の受けもいいでしょう。

運転資金の期間と調達

運転資金を受け取ったあとはどうすればいいのでしょうか。短期と長期の運転資金についてまとめています。必要な方法を探しましょう。

運転資金と返済期間

運転資金は短期運転資金と長期運転資金で返済期間が異なります。目安は、1年です。

短期運転資金の融資

短期運転資金は1年以内に返済する必要があります。季節賃金や納税資金などがここにあたるもの。手形を使った融資形態のため、不渡りを起こさないように気をつけましょう。

長期運転資金の融資

1年をこえる融資が、長期運転資金です。そのため毎月の返済額や返済期日などを明確に決めることが契約事項です。5年以上の返済期間が通常ですが、事業主によっては2年などの短期間で返済を行おうとする場合も。ただし、無理な返済計画を立てるのは禁物です。

あくまでも、可能な範囲で支払いを行いましょう。返済は滞らなければ問題はないため、余裕を持つことが大事です。